鬼殺し戦法の手順とポイント

相手の陣形を突き破るまでの手順を見ていきましょう。
鬼殺しは成功すると相手の適陣まで飛車で突破することができる強力な技です。

▲７六歩 ▽３四歩 ▲７七桂 ▽８四歩 ▲６五桂 ▽６二銀 ▲７五歩 ▽６四歩 ▲２二角成 ▽同　銀 ▲５五角 ▽３三銀 ▲６四角 ▽５二金右 ▲７四歩 ▽６三金 ▲７八飛 ▽６四金 ▲７三歩成 ▽同　桂 ▲同桂成 ▽同　銀 ▲同飛成

まず、3手目に桂馬をはねるのが、この戦法の大きな特徴です。

開いた角道を、いきなり止めることになりますが、すぐに▲６五桂と跳ねます。
「桂馬の高飛び歩の餌食」という格言は全く無視です。

桂馬の躍動感が半端ないです。

角交換後、すぐに天王山に角を打ち込み、７三の地点に狙いを定めます。
銀と歩の両取りの形になり、桂馬を取ろうとしていた歩を取ることができます。

その後、相手は懸命に受けてきますが、最終的には、先手の飛車まで回り込みで、こちらの駒の数が相手を上回り敵陣を破ることができます。

7三に効いている駒の数はこちらの赤丸が3つ、相手の青丸が2つなので、数的に勝っているのが分かります。

ここまで来れば、先手勝勢に近い局面といえるでしょう。
鬼殺し戦法は、一発ハマるととてつもない破壊力を持ちます。

ちなみに、鬼殺し戦法には、正しい受け方がありますので、それを知っている相手には空振りで終わります。
あくまで奇襲戦法ですので、受け方を知らない初心者相手にだけ通用する戦法かもしれませんね。